ウィスキーログ

ウィスキーのいろいろ

発酵(ファーメンテーション)

麦汁に酵母を加え、アルコールと炭酸ガスをを生成し発酵液(モロミ)を作る工程を発酵という。

モロミはアルコール度数7〜9%ほどの液体で、アルコール以外にもウィスキーの香味や味わいの元となる様々な成分が含まれている。

英語ではモロミのことをウォッシュと呼ぶ。

麦汁をウォッシュバックと呼ばれる発酵槽へ移し、酵母(イースト菌)を加え発酵を進める。およそ40〜48時間で発酵は完了する。蒸留所によっては72〜120時間を要するところもある。発酵の過程は大きく3つの期間に分かれる。

1. 酵母増殖期(開始から15時間ほど)

酵母が糖やアミノ酸を食べ増殖する。酵母を投下した時に比べ、約5〜8倍程度まで増殖する。

2億個/ml程度の密度となり、液面は濁り泡が発生する。スイッチャーと呼ばれる泡を切る設備で適宜泡を取り除く必要がある。

2. 発酵最盛期(15時間〜40時間経過時)

発酵の結果温度が上昇し、30度〜34度ほどになる。糖が減少し炭酸ガスやアルコールの割合が増加するが、糖やアミノ酸が減少することで酵母の増殖も止まる。

3. モロミの熟成期(40〜48時間経過時場合によっては72時間まで)

死んだ酵母からアミノ酸や脂肪酸が流出し、乳酸菌の栄養となり乳酸菌が増殖し、乳酸が生成される。 乳酸菌は酵母が食べ残した糖類を取り込み、香味成分を作り出す。